ワールドカップ終了後のシーズンと言えば?
各国の代表選手がサバティカルを利用して、1年だけ日本に移籍する「不可解な恩恵」がありましたが・・・
今期発表された新戦力を見る限り、代表引退を宣言して日本で現役最後のプレーを望んだ選手が多そうですね!
また、昨年同様にイングランドリーグ(プレミアシップ)の不人気による経営難が加速し、大物選手の移籍はフランスと日本に集中したように感じます。
そして、何と!
トヨタ自動車と神戸の2チームに、世界最優秀選手の受賞者が2人づつ在籍しています。
【リーグ ワン】各チームの新戦力とチーム分析 ディビジョン1
入れ替え戦で敗れたNECはディビジョン2に降格、代わってホンダが昇格しました。
- 開幕節:2023年12月09日(土)
- 最終節:2024年05月05日(日)
リーグ戦の上位4チームは「決勝トーナメント」に、下位の数チームが「入れ替え戦」に出場します。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
昨シーズン成績:14勝1敗1分(得点636 失点340 得失点296 トライ84)
新戦力
ここ数年は戦力が整い過ぎて、大きな補強を行っていなかったクボタですが、マークスの離脱によりデイン コールズの獲得が発表されました!
コールズはワールドカップを最後に現役引退を宣言していたので、古巣ハリケーンズのファンは少し納得していないようですが・・・
他のフォワードでは、フランカーに20歳のフリッツ タバナを獲得。
2023年のワラターズ育成トレーニングスコッドに選ばれ、将来を期待されている有望選手です。
オーストラリアでは196cmと紹介されていましたが、クボタでは身長201cm・体重116kgになっていました?
どちらにしても、大型3列に違いは無いですが・・・
バックスでは、現役ウェールズ代表のリアム ウィリアムズを獲得。
15番にカテゴリAのファンデンヒーファーがいますが、ウイング(11番)や13番もカバーできるので楽しみです。
が!
同じバックス陣には、代表定着を目指す木田選手や根塚選手だけでなく、テアウパ選手やプレトリアス選手、さらには司令塔のフォーリー選手まで揃っています。
この中で、ベテラン日本人選手が居場所を確保できるのか、不安が募ります・・・
国内移籍組は、ロックにJD シカリング(神戸)、SHに大嶌 一平(三菱重工)を獲得しました。
ちなみに、マークスとクボタの契約は2025年5月末までなので、来シーズンもチームに残留しています。
リアム ウィリアムズは、代表に復帰すると宣言しているため、恐らく1年契約だと思います。
戦力分析
クボタにとっても、日本代表にとってもビッグニュースとなるであろう、オペティ ヘルが「カテゴリA」選手となり日本人選手と同じ出場枠になりました。
恐らく、オータムネイションズで日本代表キャップを獲得すると思います。
外国出身選手の層が厚すぎて、下位チームは歯が立たないのでは?と心配なくらい今期も穴がなさそうです。
コベルコ神戸スティーラーズ
昨シーズン成績:5勝11敗(得点470 失点569 得失点-99 トライ66)
新戦力
復帰するブロディ レタリックの同僚で、スーパーラグビー59capのブリン ガットランドを獲得。
22年はスタンドオフとしてフル稼働しましたが、23年は控えに回ることが多く、11節(ハイランダーズ戦)で上腕二頭筋腱断裂を負い離脱しました。
秋の州代表で復帰し、5試合(先発4 / 控え1)に出場。
父親であるウォーレン ガットランドは、ウェールズ代表の現役ヘッドコーチです。
ガットランド親子と言えば?
ハイランダーズに所属していた2020年の開幕戦、後半78分に逆転ドロップゴールを決めて勝利したシーンが有名です。
対戦相手チーフスの当時のヘッドコーチは、父親であるウォーレンでした。
そして、超大物が!
ついに 、アーディ サべアが日本上陸!!
ニュージーランド代表81cap、スーパーラグビー128capを獲得し、両方でキャプテンを務めました。
1年ほど前はフランスに移籍の噂があっただけに、日本で見られるのは幸運ですね!
神戸とは6ヵ月間のサバティカル契約なので、シーズン終了後はニュージーランド代表とハリケーンズでプレーする予定です。
現地報道では、代表もチームも2025年終了まで契約を延長したので、オーストラリア大会を考えると再び日本でプレーする可能性は低そうですね?
ちなみに、レタリックは代表88cap、スーパーラグビー93cap、二人ともに世界最優秀選手を受賞しています。
戦力分析
フォワードはレタリックとサベアの加入により、退団したクッツェーやシカリングの代わりを十分にカバーできると思うのですが、昨年あまり機能しなかったバックス陣に多少の不安が・・・。
今期も、リトルやラファエレの出場時間は少なそうです。
そして、バックマンの抜けた穴を誰が埋めるのでしょうか?
埼玉ワイルドナイツ
昨シーズン成績:15勝1敗(得点539 失点270 得失点269 トライ69)
新戦力
フォワードにオッキー バーナード(南アフリカ出身)を獲得。
チータース傘下のフリーテイストから、2023年にシャークス移籍後にプロデビューした若干22歳の新人です。
2メートル・110kgのアスリートタイプ!日本で大化けする可能性ありですね!!
ユナイテッドでの出場記録は、コナート戦の1試合(2分間)だけでしたが、カーリーカップ(国内)では7試合に先発し、決勝トーナメント出場(リーグ2位)に大きく貢献しています。
戦力分析
若干の高齢化が進むフォワード1列も、2列目以降にコーネルセン、ガンター、デヤハー、リアム ミッチェル、ボーシェーが構えていれば今年も死角なし?
バックスにはデアレンデとコロインベテ、ヴィンス アソの3人が残留しているので大きな補強は無く、ライリーと長田の出場時間が増えれば、他のチームは相当脅威しかないですね!
静岡ブルーレヴズ
昨シーズン成績:5勝9敗2分(得点404 失点403 得失点1 トライ55)
新戦力
昨季スーパーラグビーでデビューした、ロックのジャック ライトを獲得。
プロ経験の少ない選手なので、静岡らしく長期育成するのでしょうか?
クィーンズランドのジャックライト選手とは別人です。
バックスでは、浦安(旧Nコム)からシルビアン マフーザが移籍してきました。
過去5年間を日本でプレーしていますが、やはりライオンズ時代に見た快足突破の印象が強いです。
クワッガ スミスとは、U20南ア代表とライオンズで一緒にプレーしています。
そして超一流のキャリアと実績を持つ、チャールズ ピウタウが日本にやって来ます!
トンガ出身ですが、ニュージーランド代表15人制17capと7人制9capを持ち、2022年からはトンガ代表にも選ばれています。
カップ戦を含めた主なキャリアとして、ニュージーランド州代表34caps、スーパーラグビー41caps、プレミアシップ104caps、ユナイテッド(旧PRO14)44caps。
ポジションは、11番から15番までカバーできる万能選手。
2023年7月に花園で行われた、「日本 vs トンガ」では、15番を着て出場しています。
戦力分析
スクラム自慢も、経験値の高いロックはマリー ダグラスと大戸の2人、さらに3列は今年もクワッガ スミス頼みでは少し苦しいか?
庄司拓馬とリチャード剛に期待しよう!
日本人の層がじゃ館薄いバックスは、ブリン ホールとツイタマが残留しているのが安心材料ですが、サム グリーンと奥村の起用方法が気になります。
ツイタマが「カテゴリA」に変更されたので、タヒトゥア やピウタウの出場時間が増えそうです。
東京サンゴリアス
昨シーズン成績:12勝4敗(得点529 失点325 得失点204 トライ73)
新戦力
「とてつもない3人を獲得」としか言えないですね!
一人目、現役ウェールズ代表のガレス アンスコム。
2019年のシックスネイションズで前十字靱帯を負傷し、W杯日本大会への出場は叶いませんでしたが、2023年フランス大会に出場し23得点を挙げています。
ウェールズの司令塔と言えば、ダン ビガーの印象が強いですが、序盤で大量失点する試合や、敗戦濃厚な試合で闘争心を失うビガーよりも、アンスコムを司令塔に推すファンは多くいます。
ニュージーランド出身であり、同僚となるサム ケインとはU20でも一緒にプレーしています。
二人目、ニュージーランド代表のキャプテンとしてフランス大会に出場したサム ケイン。
代表では主将でありながら途中交代が続き、さらに連敗のバッシングを浴び、W杯決勝でのレッドカードなど不運な印象がありましたが、文句なしの一流選手。
今回はサバティカル契約なので、シーズン終了後はニュージーランド代表とチーフスに戻る予定です。
と発表されていましたが、チーフスとの契約は見送られたみたいです・・・
最後は、南アフリカ代表のチェスリン コルビ。
代表では31試合で14トライを奪う、ワールドクラスのトライゲッター!
南アのスポーツサイトでは、年俸●億●千万円と報じられていました!?
2019年、短期契約でトゥールーズに在籍した日野選手(静岡)と同僚でしたが、W杯決勝戦後に合流したため、一緒にプレーすることは無かったと後日談が。
陸上300と400Mの世界記録保持者ウェイド ニーケルクの従兄弟であり、コルビも10秒70(100M)の記録を持ちます。
さらに!
ロックのサム ジェフリーズ(NECのサム ジェフリーズとは別人)を獲得。
イングランド代表入りが期待されましたが2019年に膝を負傷し、クラブチームのスタッフとして働いていた苦労人。
一時は引退も考えたそうですが、2021年にブリストル・ベアーズに復帰し翌年には代表に追加招集されました。
当時の代表ヘッドコーチであった、エディー ジョーンズさんは現サントリーのチームコンサルティングです。
最後は、何と!
アルゼンチン代表の司令塔、ニコラス サンチェスを開幕直後に獲得!!!
サンチェスと言えば、ラン・キック・パスの高いスキルだけでなく、守備もボールハントも超一流なスタンドオフです。
ショーン マクマーンを入れると「カテゴリC」は5人目に・・・
発表によると、ショーン マクマーンは選手登録されておらず、アンスコムに関しては抹消されたみたいです。
どちらも、コンディション都合だそうですが、年間16試合しかないリーグ戦と、プレーオフ2試合のために必要な補強なのでしょうか?
戦力分析
タタフが抜けた穴に、ノンキャップのヴニランギ(196cm / 117kg)や、大型バックスのカマナの活躍に期待。
2人とも「カテゴリA」なので、日本人枠としての出場が可能です。
東芝ブレイブルーパス東京
昨シーズン成績:10勝6敗(得点558 失点394 得失点164 トライ75)
新戦力
昨シーズン序盤で早々に入団発表と会見を行った、ニュージーランド代表の司令塔、リッチー モウンガの勇姿が日本で見られます。
しかも、3年契約!
日本でも、バレット(トヨタ)とのマッチアップが見れるなんて!!
もう、何も言うことは無いですよね!!!
ちなみに、2011年以降のワールドカップで、ニュージーランド代表「10番」を着た選手は全員日本でプレーしています。(多分)
さらに!
同じ、ニュージーランド代表、シャノン フリゼルまでも!
リッチーと同じく、2大会連続でワールドカップに出場しています。
ピッチ以外の場所で問題があったみたいですが・・・
さらに、さらに!
マイケル コリンズを獲得しました。
ブルーズ在籍時代には、秩父宮の試合にも出場しています。
オタゴ高校からオタゴ大学に進み、州代表でも9年間をオタゴに在籍(71caps)し、主将も務めましたので、オスプレイズ(ウェールズ)への2年契約が決まった時には、地元ファンから感謝と惜別の特集記事が出されました。
デビューした2012年のオタゴでは、ヘイデンパーカー、田中史朗、堀江翔太、ジャスティン アイブスらとともにスコッド入りを果たしています。
カップ戦を含めた主な経歴は、スーパーラグビー50caps、ユナイテッド(旧PRO14)54capsです。
ポジションは12・13・15番をカバーでき、どのチームでプレーしても主力として活躍してきました。
最後に、南アフリカのライオンズからPJ スティーンカンプを獲得。
多くのキャリアはありませんが、U18・U20南アフリカ代表に選ばれ、ゴールデンライオンズの中心選手。
ポジションはロックですが、7番(ブラインド)を着ることもある大型フランカーです。
戦力分析
昨年3位の得点力にリッチーとコリンズが加わり、タマニバルがフル稼働すれば上位喰いも?
コリンズは「カテゴリB」なので、厚みが増しそうですが・・・
フォワードの支柱でもあるトッドの抜けた大きな穴、フリゼルにカバーできるのか?
徳永の「さらなる飛躍」に期待したい。
トヨタヴェルブリッツ
昨シーズン成績:8勝8敗(得点468 失点449 得失点19 トライ62)
新戦力
ブルーズの超主力選手、トム ロビンソンを獲得しました。
あと一歩でオールブラックスと言われた、仕事量の多いハードワーカーです。
チーフス戦でレタリック(神戸)とやり合う毎度のシーンが、日本でも見られるかもしれないですね!
そして、あの二人が・・・
アーロン スミスとボーデン バレットのニュージーランド代表コンビです。
2人とも、3大会連続でワールドカップに出場。
スミスは長期契約と報じられ、2023年がハイランダーズのラストイヤーと報じられていました。
バレットに関しましては、オプション付きの1年契約と推測され、24年以降はブルーズ復帰も含めて交渉中と本人が発言しています。
国内移籍組として、現役日本代表のシオサイア フィフィタを獲得しました。
戦力分析
オールブラックス代表コンビとフィフィタの加入により、得点力アップに期待できるも、長年インパクトプレーヤーとして活躍した伊尾木が引退し、アラダイスとローンチブリーの守備力を失ったカバー選手が見当たらない。
ですが、バレットとステフ デュトイの「世界最優秀選手」が、フォワードとバックスにいるのは贅沢の極み!
花園近鉄ライナーズ
昨シーズン成績:1勝15敗(得点297 失点854 得失点-557 トライ41)
新戦力
2016年にウェリントンでの活躍が認められ、2017年2月のサンウルブズ戦でデビューした、ハリケーンズのジェームス ブラックウェルを獲得。
2018年はチーム最優秀選手も受賞し、3年契約の最終年を終え近鉄に移籍。
2018年から昨季まで、ハリケーンズの主力選手として活躍し続けている本職のロックです。
スーパーラグビー74caps、州代表30capsを持ち、「カテゴリB」になります。
戦力分析
昨シーズンのリーグ最多失点を解消できる補強も無く、移籍したフィフィタをカバーする選手もプラス材料も見つからない。
ただ、ジェド ブラウンが「カテゴリA」に変更され、出場時間が増えると思うので、この点ではプラスかな?
クーパーを活かすなら、12番にバショップをと思っていましたが、既に退団していました。
三重ホンダヒート
昨シーズン成績:8勝2敗(得点358 失点185 得失点173 トライ51)
順位決定戦:1勝1敗(得点42 失点61 得失点-19 トライ5)
新戦力
ハイランダーズからミッチェル ハントを獲得しました。
2015年は、ニュージーランドU20代表で活躍しましたが、クルセイダーズ在籍中はモウンガの控えとして出番が少なく、多くの経験は積めませんでした。
ハイランダーズに移籍した2020年、スタンドオフのポジションを勝ち取り52capsに上積みし、主力選手として活躍。
主な経歴は、スーパーラグビー97caps、州代表75caps、2020年の代表セレクションマッチ(北島vs南島)にも選出されています。
国内移籍組では、テビタ リー(サントリー)とヘイデン ベッドウェル=カーティス(三菱重工)が加入。
戦力分析
フォワード1列にバッソン、2列にモスタート、3列にマテーラとカイポウリ、さらにベッドウェル=カーティスまでがいれば、格上相手にも十分戦える戦力。
バックスもテビタ リーが加わり、バンクスと藤田が昨年同様の活躍をすればリコーや神戸に競り勝てるかもと期待しています。
心配は?
W杯で負傷したマテーラと、ミッチェル ハントのキック精度かな?
一度外すと連鎖反応をおこすので、僅差の試合展開では・・・?です。
三菱重工相模原ダイナボアーズ
昨シーズン成績:4勝11敗1分(得点360 失点609 得失点-249 トライ45)
新戦力
25歳にして、ノーサンプトン(プレミアシップ)リーグとカップ戦の合計100capsを持つ、ジェームス グレイソンを獲得。
13歳の頃からクラブチームの育成メンバーに選ばれていた、将来を期待される超有望な選手。
同じチームの同じポジションにダン ビガーがいたため、控えからの出場が多かったものの、「ビガーの後継者」として期待されていた選手です。
イングランドU20代表に選ばれ、ベン アールらと共に世界選手権にも出場しました。
ただ、直近のシーズンは疲労骨折の影響により、5試合(先発3 / 控え2)しか出場記録がありません。
父は、イングランド代表50capsを持つ、ポール グレイソンです。
国内移籍組では、トヨタから吉田杏とジャック ストラトンを獲得。
戦力分析
リトルがチームを去った昨季は、攻撃に厚みが無く地味なチームに思えましたが、ジェームス グレイソンの加入で雰囲気が変わればと思います。
ただ、スタンドオフにはトゥームアがいるので起用方法が気になりますね?
吉田と坂本の日本人3列、ヘモポとスティーンカンプの2列が機能すれば、失点を減らせると期待しています。
横浜キヤノンイーグルス
昨シーズン成績:10勝4敗2分(得点588 失点321 得失点267 トライ84)
新戦力
2017年、横浜で行われたテストマッチ(日本対オーストラリア)が代表デビュー戦、マシュー フィリップを獲得。
W杯フランス大会にも2試合出場した、現役オーストラリア代表選手(31caps)です。
主な経歴は、フランス(TOP14)13caps、スーパーラグビー76caps、2016年からの2年間在籍したフォースでは近鉄のマシレワとチームメイト。
さらに、もう一人ロックを獲得。
NSWの育成からワラターズスコッド入りを果たした、マックス ダグラスは3列もカバーできます。
高いタックル成功率に加え、クリーンブレイクとトライ嗅覚を持つ、オーストラリア地域戦シュートシールド2022シーズン年間最優秀選手です。
戦力分析
昨シーズン快進撃の立役者達は残留しているので、大きな補強はありませんでした。
コリー ヒルの抜けた穴にはフィリップがカバーでき、練習試合ではマフィの出場もあったので、十分すぎる戦力が整っていると思います。
不安材料があるとすれば、デクラークの使い過ぎと1列が若干弱いかなぁ?
ブラックラムズ東京
昨シーズン成績:6勝10敗(得点414 失点384 得失点30 トライ57)
新戦力
経験値の高い選手の獲得は発表されませんでした。
戦力分析
パディー ライアンの残留は安心材料。
2列目に、ストバーグやグッドヒューなどのベテラン選手、3列には昨年ブレイクしたアマト、そしてネイサン ヒューズがいれば、フォワードの戦力は十分すぎる。
バックスはルーカスとハドレー パークス、そしてマッガーンの3人同時出場が不可能だと思うので、攻撃的なフルメンバーを揃えられない点は、大きなマイナスか?
と思ったら、マッガーンの出場カテゴリが「B」→「A」に変わり、日本人枠でプレーできます。
【リーグ ワン】各チームの新戦力とチーム分析 ディビジョン2
入れ替え戦で敗れた清水建設と、不祥事を起こした日野自動車はディビジョン3に降格。
代わって、NTTドコモと九州電力が昇格しました。
- 開幕節:2023年12月09日(土)
- 最終節:2024年03月31日(日)
- 順位決定戦:2024年4月20日(土)から5月5日(日)
順位決定戦後、「昇格」と「降格」の入れ替え戦が行われます。
浦安D-Rocks
昨シーズン成績:10勝0敗(得点507 失点153 得失点354 トライ74)
順位決定戦:2勝0敗(得点79 失点40 得失点39 トライ11)
新戦力
イングランド出身、レビ ダグラスを獲得。
ポジションはロック、2015年にバースアカデミーを経てプレミアシップデビューを果たしました。
カップ戦を含めた主な経歴は、プレミアシップ51caps、フランス(TOP12)3caps、2021年からはグルノーブル(
フランスD2)の主力として30capsを獲得。
そして、スクラムハーフにアイルランド出身、アメリカU20代表歴を持つカール キーンを獲得しました。
浦安がパートナーシップ契約をしている、メジャーリーグラグビーのシーウルブズに所属する将来有望な選手です。
現地のサイトでは守備力の高い選手として紹介されていますが、2025年シーズン終了までシーウルブズの契約が残っているとも書かれていましたので、期間限定の留学選手なのでしょうか?
国内移籍組では、浅原 拓真(プロップ)、田村 煕(スタンドオフ)、サム ケレビ(センター)と契約。
戦力分析
スコッド58人中22人が外国出身選手。
今期も、ディビジョン2では圧倒的な戦力を揃えています。
契約を残したまま引退した、元スコットランド代表のレイドローは、アシスタントコーチに就任。
まだサインを貰っていないファンは急ぎましょう!
注目は!
ワラビーズの仲良しコンビ、ケレビとフォラウです!
最後に同時出場した試合は、2018年11月24日のイングランド戦でしたが、5年が経たち再び二人のプレーを日本で見られるなんて嬉しすぎますね!
グリーンロケッツ東葛
昨シーズン成績:3勝13敗(得点295 失点640 得失点-345 トライ45)
新戦力
ナミビア代表、ティアン スワネポールの獲得を開幕1ヶ月前に発表。
ポジションは10番・15番をカバーでき、フランスW杯では22得点を記録。
2020年に所属していたライオンズでは、スーパーラグビー開幕戦を先発フルバックで出場し、シーズン終了後に3年契約を勝ち取りました。
その後、コロナの影響で2021年はわずか1試合(12分間)の出場にとどまりましたが、翌年はユナイテッドラグビーに初参戦した新生ライオンズのスタンドオフとして、14試合に出場する活躍を見せました。
目の肥えた南アフリカ人も驚く、超ロングキッカーです。
国内移籍組では、サム ジェフリーズが6年ぶりに復帰しました。
戦力分析
頼れる3列、カモカモが退団・・・
エイトマンはイシレリ マヌに託すのだろうか?
少し心配ですね!
バックスはトム マーシャルの残留と、マリティノ ネマニが「カテゴリA」選手に変更されたことがプラス材料かな?
マーシャルは、もう少し早く投入した方が・・・と、私は思います。
レッドハリケーンズ大阪
昨シーズン成績:11勝1敗(得点488 失点236 得失点252 トライ76)
新戦力
オーストラリア(フォース)から、ブライス へガティーを獲得。
ポジションはスタンドオフ、またはフルバックをカバーでき、過去に豊田自動織機(2015年)、リコー(2018年)に在籍していました。
カップ戦を含めた主な経歴は、スーパーラグビー111caps、プレミアシップ15caps、オーストラリア州代表10caps、トップリーグ15caps。
国内移籍組では、トヨタからマイケル アラダイスと、サントリーからブレイク ギブソンを獲得。
戦力分析
日本人枠で出場できるシオネ アフェムイに1列を任せられるかがポイント。
アラダイスの加入で2列に厚みが増し、3列のジョシュ フェナーとブレイク ギブソンが機能すれば、D1入替戦圏内も期待できる?
ただ、ディビジョン2で戦うだけの補強は、バックスには無かったと思います。
噂では!
コリン ボークがスタンドオフの練習を始めたとか・・・
日本製鉄釜石シーウェイブス
昨シーズン成績:2勝8敗(得点245 失点485 得失点-240 トライ35)
順位決定戦:1勝(得点38 失点10 得失点28 トライ5)
新戦力
188cm 125kgの大型タイトヘッド、フリン イェーツを獲得しました。
スーパーラグビーの出場記録はありませんが、マナワツ(州代表)の超主力選手であり、将来有望なプロップ。
マナワツでは、釜石に在籍していたブレッド キャメロンや、サンウルブズで活躍したジェイソン エメリーとチームメイトでした。
ロックに元パナソニックにの、ハミッシュ ダルゼルを獲得。
ニュージーランドU20代表歴を持ち、ブルーズとチーフスではスコッド入りを果たせませんでしたが、2021年にクルセイダーズのスコッドに選ばれ1試合(vsワラターズ)に出場。
昨季はニューヨーク(メジャーリーグラグビー)に在籍し8試合(先発7 控え1)に出場、州代表はカンタベリーとオークランドの2チームに在籍し35capを獲得。
サム ホワイトロックの従兄弟です。
戦力分析
イェーツの加入でスクラムが安定すれば・・・
ただ、インパクトプレーヤーなので僅差で終盤まで耐えられるか?
バックスではヘンリージェイミーがトヨタから移籍し、スタンダーとベイリーがフル稼働すれば得点アップに期待できる。
ただ、規律に多少問題のある選手が数人・・・
九州電力キューデンヴォルテクス
昨シーズン成績:9勝3敗(得点397 失点226 得失点171 トライ58)
新戦力
イングランド出身、ショーン ロビンソンを獲得。
ポジションはロックです。
22歳でイングランド学生選抜に選ばれ、翌年にファルコンズとプロ契約しプレミアシップデビュー。
その後もチームの主力となり、2度の契約延長をしています。
20220-21年シーズンは、チームキャプテンを務め絶好調のシーズンを送り、イングランド代表にも招集されましたが、トレーニングキャンプで膝を負傷しキャップ獲得は叶いませんでした。
フォワードにニュージーランド出身、アーロン キャロルを獲得。
主な経歴は、スーパーラグビー6caps、州代表21cap、フランス(D2)41caps、ポジションはロックと6・7・8番をカバーできます。
が! 何と!!
2023年2月の試合では、12番を着て80分フル出場した記録が残っています。
昨季までの2年間、フランス2部のUSカルカソンヌに在籍しており、かつてドコモでプレーしていたニック グリックとチームメイトでした。
国内移籍組では、トム テイラーと契約。
戦力分析
トム ロウの退団は大きな戦力ダウンかと思われましたが、ロビンソンとキャロルの2人で十分に補えます。
アレックス拓也の成長にも期待。
バックスではフィル バーリーの安定したゲームコントロールと、キック精度が高く攻撃的なテイラーが1シーズン機能すれば、昇格入替戦圏内も狙えるのでは?
豊田自動織機シャトルズ愛知
昨シーズン成績:6勝4敗(得点297 失点315 得失点-18 トライ42)
新戦力
フレディー バーンズが2シーズンぶりに復帰します。
イングランド代表経験があり、昨年はハイランダーズに在籍し9capsを積み重ねました。
主な経歴は、イングランド代表5caps、プレミアシップとカップ戦を合わせて216caps、フルバックもカバーできますが本職はスタンドオフ。
国内移籍組では、チャンス ペ二とタレニ セウが加入しました。
戦力分析
昨シーズン終了後に、多くの主力選手が退団した影響が心配です。
圧倒的なラン能力を持つチャンス ペニの獲得は、得点力不足を解消する起爆剤になるか!
【リーグ ワン】各チームの新戦力とチーム分析 ディビジョン3
- 開幕節:2023年12月09日(土)
- 最終節:2024年05月05日(日)
上位チームは、ディビジョン2との「入れ替え戦」に出場できます。
クリタウォーターガッシュ昭島
昨シーズン成績:5勝7敗(得点365 失点373 得失点-8 トライ50)
新戦力
ロックとブラインドサイドをカバーできる、マイク ウィリアムズ(ジンバブエ出身)を獲得。
プレミアシップ11年間で、4チームに在籍し127caps(カップ戦+37caps)を獲得した超ハードワーカーです。
2016年、イングランド代表に招集されましたが、腕の骨折から代表に残れませんでした。
同じく初招集された選手の中には、ネイサン ヒューズ(リコー)も含まれていました。
2019-20シーズンに在籍していたバースでは、フレディー バーンズ(豊田自動織機)とチームメイト。
さらに、イングランド代表9capsを持つ、ピアーズ フランシスを獲得。
デビューはエディンバラ(Pro12)、その後はスーパーラグビーに挑戦しブルーズで24capsを獲得。
ブルーズに在籍していた2017年に代表招集され、6月のアルゼンチン戦に22番を着て代表デビューを果たしました。
カップ戦を含めたプレミアシップ総キャップ数は104を持ち、2019年W杯日本大会にも、12番を着てアメリカ戦に出場しています。
ブルーズ時代には、テビタ リー(ホンダ)やマッガーン(リコー)、マレサウ(元トヨタ)らと一緒にプレーしていました。
国内移籍組では、ホセア サウマキを獲得。
戦力分析
4シーズン在籍したトム イングリッシュが退団しましたが、まさかのサウマキ!
近年には見られなかったクリタの大補強!今シーズンの意気込みが感じられます。
清水建設江東ブルーシャークス
昨シーズン成績:3勝7敗(得点151 失点336 得失点-185 トライ19)
順位決定戦:1敗(得点10 失点38 得失点-28 トライ1)
新戦力
何といっても!リマ ソポアンガの獲得はビッグニュース!
ニュージーランド代表17caps、サモア代表4caps、ハイランダーズ74caps、ワスプス53caps、リヨン29caps、超ハイクラスなスタンドオフです。
ハイランダーズ時代には、田中史朗(NEC)とチームメイトであり、同時出場した最後の試合は、2016年4月30日(10節)ブランビーズ戦、後半ラスト4分間だけですが一緒にプレーしています。
この試合、ハイランダーズに、アッシュ ディクソン(NEC)やアーロン スミス(トヨタ)、クレイグ ミラー(パナ)が、ブランビーズにはマット トゥームア(三菱重工)が出場していました。
ちなみに、11節・12節・14節にも2人は試合に出場していますが、同じ時間帯でのプレーは見られませんでした。
そして、イングランドU20代表歴を持つ、ジョシュア バシャムも獲得。
プレミアシップのデビューは(vsグロスター)先発6番でフル出場、若干18歳7か月でした。
翌年は学業を優先させるため契約を断り、進学を選びましたが大学選抜でも活躍した選手です。
2020年にニューカッスルと3年契約を結び、22試合に出場。
2022年からはロンドンアイリッシュに移籍しましたが、チームの破綻から日本でのプレーを選択。
国内移籍組では、トム ロウ(九州)とサム チョンキット(三菱重工)を獲得。
戦力分析
失点の多さを新加入のバジャム、移籍組のトム ロウとチョンキットの3人で変えられるか?
攻撃でハイランダーズで3年間ハーフ団を組んだケイン ハミントンとソポアンガの、息の合った早いパス回しが見られそうです。
観に行く価値あり!
中国電力レッドレグリオンズ
昨シーズン成績:2勝10敗(得点226 失点449 得失点-223 トライ33)
新戦力
今シーズンは、4月に大学卒選手を4人獲得しました。
戦力分析
国内リーグ8年目、チーム唯一のプロ契約選手であり、唯一の外国人選手でもあるエドワード カークに期待しましょう。
2023年10月、第3子(チャールズ君)が誕生しました。
日野レッドドルフィンズ
昨シーズン成績:1勝9敗(得点124 失点208 得失点-84 トライ18)
戦力分析
チーム不祥事の翌シーズンとなるため、多くの主力選手が退団。
外国人選手の補強は無し、6人の日本人選手が移籍してきました。
スカイアクティブズ広島
昨シーズン成績:3勝9敗(得点231 失点423 得失点-192 トライ32)
新戦力
清水からナッシュ タイ(LO)、神戸からボーディン ワッカ(SO)、日野からジョセファ リリダム(WTB・CTB)、3人が国内移籍。
戦力分析
ワッカとリリダムの加入で、得点力を上げられるか注目。
今期(2023-2024)からカテゴリAに変更された選手
年齢は開幕戦が行われる2023年12月9日時点
チーム | 選手名 | ポジション | 年齢 |
---|---|---|---|
クボタ | オペティ ヘル | PR | 25 |
クボタ | デーヴィッド ヴァンジーランド | LO | 23 |
神戸 | ティエナン コストリー | No,8 | 23 |
静岡 | マロ ツイタマ | WTB | 27 |
近鉄 | ジェド ブラウン | FL | 32 |
近鉄 | ジョシュア ノーラ | WTB | 27 |
三菱重工 | エピネリ ウルイヴァイティ | LO | 27 |
リコー | マット マッガーン | SO | 30 |
NEC | マリティノ ネマニ | CTB | 32 |
織機 | ジョネ ケレビ | HO | 25 |
織機 | タマ カペネ | LO | 24 |
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