間もなく開幕!
ラグビーワールドカップ2019日本大会が!
そして、公認チームキャンプ地に立候補していた大阪府堺市は、公式キャンプ地と認められ、花園ラグビー場に出場する4ヵ国が試合前の数日前から、トレーニングや実戦練習の場としてJ-GREEN(堺区)に来ることが決まりました。
滞在チームと花園ラグビー場で行われる試合日程と対戦相手です。
- イタリア代表 2019年9月22日(日)vs ナミビア
- トンガ代表 2019年9月28日(土)vs アルゼンチン
- ジョージア代表 2019年10月3日(木)vs フィジー
- アメリカ代表 2019年10月13日(日)vs トンガ
日本でもお馴染みの選手は・・・
残念ながらいません。
サンウルブズの主力選手であるジャバ ブレグヴァゼも2018年を最後に代表から離れ、2019年のトレーニングメンバーには入っていませんでした。
追記:2019年09月03日
ジャバがスコッド31人に入りました!
(上から6番目にジャバ選手の名前がありました)
が、しかし・・・
ジョージアは、9月29日(日)埼玉でウルグアイと対戦し、中3日のスケージュールで花園フィジー戦となります。
J-GREENでの調整練習する確率は極めて低いか?
私の浅い読みですが、9月30日(月)は大阪に移動のみ。
10月2日(水)は会場の花園でキャプテンズラン。
だから、10月1日に来る、きっと来る、そして私はJ-GREENに行きます!
イタリア代表には5大会出場になるイタリアの至宝セルジョ・パリッセと、若き天才マッテオ・ミノッツィが順当にスコッド入りしました。
こちらは9月14日に堺市入りと、某情報筋から連絡が入りました(笑)。
ラグビーワールドカップ2019 堺市の経済効果は?
ところで、
堺市が負担する費用ってご存じですか?
以下の数字は、2018年に堺市が発表した予算要求の一部です。
キャンプ受入費用
53,360,000円(施設整備関連、施設利用料等)
その他、昨年から2年間でのキャンプチーム視察受入費用として1,763,000円、PR用パンフレット制作費700,000円などが使われています。
それでは、いったい幾らくらいの経済効果が期待されているのでしょうか?
キャンプ誘致の経済波及効果
平成28年11月に(公)堺都市政策研究所が発表した内容です。
キャンプ誘致チームについては、日本チームとなる可能性もあるが、今回の推計では外国のチームを誘致した場合を想定している。
直接効果項目
- 警備関連支出 645万円
- 運営関連支出 157万円
- 施設利用関連支出 717万円
- 施設整備関連支出 1,605万円
- トレーニング器具関連支出 200万円
- 事前手続関連支出 5万円
- レセプション関連支出 17万円
- ラグビー教室関連支出 41万円
- 堺市による消費支出総計 3,686万円
来場者数
- 公開練習 3,700人
- レセプション 500人
- 交流試合 3,000人
- 交流イベント 100人
- 合計 7,300人
来場者の出発先
- 堺市 43%
- 堺市を除く大阪府内 36%
- 大阪府内を除く近畿 10%
- その他 10%
- 海外 0.7%
来場者の宿泊割合
- 市内日帰り 43%
- 市街日帰り 36%
- 宿泊来場者 21%
来場者の消費支出額(単位は百万円)
- 堺市内日帰り来場者
交通費(1.12)食費(2.92)宿泊費(0)土産代(1.61)雑費(1.48) - 堺市外日帰り来場者
交通費(1.26)食費(3.31)宿泊費(0)土産代(1.82)雑費(1.48) - 宿泊する来場者
交通費(8.12)食費(8.51)宿泊費(22.39)土産代(6.77)雑費(4.38)
合計:交通費(10.50)食費(14.73)宿泊費(22.39)土産代(10.19)雑費(7.53)
来場者の消費支出額は【総計約65,340,000円】となりました。
訪日外国人の旅行消費支出額
- 宿泊料金 36,984円
- 飲食費 28,391円
- 交通費 15,291円
- 娯楽費 4,413円
- 買物代 90,416円
- その他 672円
一人当たりの消費合計は【176,167円】
選手・コーチの消費支出額
- 宿泊飲食費 300,000円
- 交通費 45,436円
- 娯楽費 6,620円
- 買物代 135,624円
- その他 1,008円
一人当たりの消費合計は【488,688円】
報道関係者数
- 公開練習 80人(2時間)
- 公開練習 140人(15分間)
- 交流試合 80人
- 交流イベント 10人
報道関係者1人当たり消費支出額
- 交通費 492円
- 飲食 1,286円
- 宿泊費 0円
- 土産代 708円
- 雑費 650円
消費主体別の消費支出の総計
- 堺市の支出:36,860,000円
- 来場者の消費支出:65,340,000円
- 選手・コーチ等の消費支出:29,320,000円
- 道関係者の消費支出:970,000円
合計:132,500,000円
結論
堺市におけるラグビーワールドカップ2019日本大会、キャンプ誘致の経済波及効果は約1億2,900万円、そして粗付加価値創出は約6,000万円となった。
そして、俺的な持論
平成28年に発表されたデータですが、来場人数などは2015年イングランド大会を、報道陣数は2011年に行われたサッカー日本代表合宿(J-GREEN)の公開練習を参考にしている。
イングランドはラグビー発祥の地であり、イングランドや近隣国にはシニアのプロリーグもあり熱狂的なファンが大勢いる。
そして、キャンプ地にはそのファンを受け入れるだけの施設と準備も十分に整っている。
一方、堺市にラグビーファンを受け入れるだけの準備はできているのだろうか?
最寄り駅の「堺」「堺東」周辺に、ワールドカップをアピールするようなものは見当たらない?
「J-GREEN行き」の、バス乗り場も何処にあるのか分からない?
J-GREEN敷地内には日陰になる場所がなく、飲食店街もコンビニもない。
(もちろん、周辺にも・・・)
自販機はあるけど、飲食店も軽食喫茶が1店あるだけです。
(キッチンカーや売店を出して、高額販売するのは止めてほしい)
堺市内から見に行く人達は、J-GREENが不便な場所だと分かって行くけど、他府県や海外の人たちは一度来たら二度と来ないと思う。
見学目的で堺市に来て、1人あたり3,136円の飲食や土産代を払うだけの魅力が「最寄り駅」と「J-GREEN」にあるのだろうか?
さらに、J-GREENでの練習日程は全てが未発表なのです。
いつ?何時に?練習に来るのかは一切公表されていません。
一か八かで見に行くのもいいかと思うのですが、公開か非公開かも分かりません!
警備上の理由らしいのだが・・・
なぜ誘致したのだ?
こんな運営方針が決まりながらも、経済効果を見込んでいるのだろうか?
日本でのラグビー人気なんて・・・
J-GREENで7月末に3日間行われた日本代表合宿。
リーチマイケルや田中史朗、姫野和樹、田村優、福岡堅樹などラグビーファンにとっては豪華な顔ぶれが一堂に会する至福の時間。
期間中は夏休みなので、小さな子供たちの姿も見えました。
しかし・・・
初日の来場(見物人)は300人くらい。
午前中のウエイトトレーニングから見学していた人は、20人もいなかったと思います。
2日目は行けなかったので分かりませんが、最終日にスタンドに入っていた人数は約200人くらい。
データーを作成した「堺都市政策研究所」の統計通りの数をクリアするのであれば、堺市は今からでも全力でラグビーファンとラグビーに関心のない地元民の誘致活動をして欲しい。
でないと、今回の誘致は「負の誘致」になり兼ねない。
最後にトンガの話を・・・
トンガ代表ジャージーに輝く「入ル」
トンガ代表ジャージーの胸には、日本の温かさが詰まっていた。
パシフィック・ネーションズ(日本 vs トンガ)の試合が、花園ラグビー場で行われました。
真っ白のジャージーのトンガは、日本に7-41で敗れましたが、最後まで大粒の汗を流し続けた選手の胸には、黒色でプリントされた「入ル」の文字。
どう見ても「日本語」です。
何故、日本語の文字がスポンサーに?と気になっていましたが、翌日の新聞に元近鉄のタウファ統悦さんが答えた記事を発見。
その記事には、
「試合は負けたが、それよりも助けてくれた人たちにすごく感謝してる」
トンガ代表の懐事情は厳しい。
7月にサモアで行われたトンガ vs サモア戦は、悪天候でグラウンドが荒れ、耳に泥が入り込んで中耳炎になった選手が複数人いたという。
しかし、すぐに病院に行ける金銭的余裕がなく、3~4人の選手が完治しないまま来日。
来日後、トンガ代表のリエゾン(通訳などのサポート役)を務めるタウファ氏が、知り合いの医者に相談し、何とか試合前までに治してもらったという。
そして、そんな状況を知った、1人の日本人が立ち上がりました。
大阪と東京で飲食店を営む、山崎一氏です。
高校から社会人までラグビー経験のある山崎氏は、トンガ代表の苦しい財政状況を耳にし、知人の伝手(つて)を介して、タウファ氏と会うことができ現状を聞きました。
そして、
「飲食店として社会貢献活動がしたかった」
「ハングリーに活動しているトンガ代表の力に、少しでもなりたかった」
と、寄付金をトンガ協会に送ることを即決。
スポンサーとして、東京・恵比寿のにある「韓国食堂 入ル」の店名ロゴが、トンガ代表ジャージーの胸にプリントされたのでした。
トンガ協会が寄付金を受け取るにあたり、正式に契約が結ばれたのは試合の前日。
急ピッチで「入ル」のロゴをジャージーにプリントするため、タウファ氏が日本人の知り合いに依頼し、こちらも快く協力してくれたという。
また、選手やスタッフら約50人分の練習着などを洗う際、コインランドリーに行く金銭的余裕もない中、トップリーグのNTTドコモが洗濯機を用意するなどのサポート支援があったそうです。
「来日してからの1週間は、本当に日本に助けてもらった」と、タウファ氏は感謝の言葉を続ました。
2019年8月4日:日刊スポーツより
余談ですが・・・
先日、登美丘高校ダンス部の海外渡航費用(1,300万円)を、クラウドファンディングで集めると新聞に出ていた。
高校生の思いで作りをネット基金で募るなんて、アホらしくて協力する気にもならないと思いました。
しかし、国も協会も財政難で「他国との格差」は明らかなトンガやナミビアに、大会期間中の滞在費用をネット基金で募れないだろうか?