荒ぶる吹雪の逆巻くなかに
球蹴る我等は銀塊くだく
早稲田のラグビーは斯界になびき
いざゆけ我等がラグビーワセダ
ララ ワセダ ララ ワセダ ララララ ワセダ
作詞 小野田康一氏(大正12年卒 OB)
作曲 早稲田大学音楽部
早稲田ラグビーを象徴する「荒ぶる」
早稲田大学ラグビー部には、他の大学にはない特別な伝統があります。
それは、大学選手権で優勝した時のみ歌うことが許される第二部歌「荒ぶる」です。
この短い歌には、早稲田ラグビーの歴史と誇り、そして勝利への強い思いが込められています。
「荒ぶる」の歴史と意味
1922年(大正11年)小野田康一氏によって作詞され、1950年の早明戦勝利後に初めて歌われました。
それ以来、大学選手権優勝の時にのみ歌われる特別な部歌として後輩に継承。
歌詞には、「厳しい戦いを乗り越え、栄光を手にした者だけに許される誇りの歌」が込められている。
決勝戦後には、主将の歌い出しに続き、選手・コーチ・OBが円陣を組み、歓喜の涙で斉唱する姿は感動です。
「荒ぶる」歌えるのは4年生だけ
日本一になった試合で活躍した選手だけでなく、その年の4年生全員が「荒ぶる」を歌う資格を得ます。
試合の出場有無は関係なく、チームの一員として努力を積み重ねた証として、その誇りが与えられるのです。
また、「荒ぶる」は、卒業後の結婚式や冠婚葬祭の場でも歌われることがあります。
しかし、それを許されるのも4年生の時に優勝したOBのみ。
当然ですが、4年生の時に日本一を達成できなければ、自身の結婚式で仲間たちに「荒ぶる」を歌ってもらうことは許されません。
それほどまでに、「荒ぶる」は特別な意味を持つ歌なのだ。
早稲田大学日本一奪還
2020年1月11日、第56回全国大学選手権決勝戦が行われ、早稲田大学が明治大学を(45vs35)破り、11年ぶり16回目の大学日本一に輝きました。
この試合は、新国立競技場で開催された初のラグビー公式戦であり、23季ぶりに決勝で実現した早明戦として大きな注目を集めました。
試合終了後、グラウンドには126名の部員・スタッフが集結。
主将の掛け声とともに「荒ぶる」の大合唱が響き渡り、早稲田ラグビーの誇りが再び刻まれました。
伝統こそ精神
「荒ぶる」は単なる部歌ではなく、早稲田ラグビーの精神そのものです。
栄光を目指し努力を積み重ねた者だけに許される第二部歌は、これからも早稲田ラグビーの伝統として歌い継がれる。
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